ある女性起業家社長の気づき

その社長は会社を設立して13年になる。

会社を興した理由は以前勤めていたコンサルティング会社が倒産寸前だったため。

必要に駆られて24歳の若さで独立した。

ひとりで仕事をする分には非常に優秀で、何でも完璧にこなせた。
ただ、他人に仕事を任せることができない性格だった。

大口の固定客を掴まえたため、それでも会社は回った。
人材が育たないまま7年が経過していた。

「いつでも会社をたたむポジションにいたかった。人材が育たないことをいい人がいない、と言い訳にしていた」と振り返る。

研修を担当したホールのグランドオープンの日。
当初はバラバラだったホールスタッフが一致団結して見事にグランドオープンを成功させた。みんなが涙して喜んでいる姿を見て、仕掛け人なのに羨ましかった。

その時、自分の体から見えない鎧が鱗が落ちるように剥がれ落ちるのを感じた。

「忙しすぎるのも、人が育たないのもすべて自分のせい」
頭では分かっていたことだが、この時ハートで気づいた。

それが4年前だった。
社長の意識が変わった時、売り上げは3割アップした。気持ちが変われば行動も変わる。社員に仕事を任せられるようになった。
「チャレンジして失敗するのは価値がある」

今では自分の体験を通して組織作りの講演ができるようになった。
結婚して、出産も経験した。
子育てをしながら社長業もこなす。しかし、2歳児未満の乳幼児を預かってくれる保育所はどこも定員オーバー。
空きがあったとしても、都内ではかなり高額な料金を取られる。これでは何のために子供を預けて働いているのか分からない。

ここからが行動力のある、この女性社長の真骨頂である。

「自分のように困っている母親は多いはず。働く母親を支援したい」とばかりに今度は自分で、0~2歳児までの保育所を開設してしまった。

時間的な関係で、都の認可を受けることはできなかった。助成金が出ないため、運営経費はギリギリの状態が続く。

必要に駆られたとはいえ、将来的には企業内保育の分野にも進出して母親が安心して働ける環境作りをサポートしていく構えだ。

こんなところから事業のヒントはあるのではないか?

このエントリーをはてなブックマークに追加