オネエを受け入れるという発想

オネエを受け入れるという発想

テレビにニューハーフやオネエタレントが出ない日がない。はるな愛、佐藤かよのような美形から、クリス松村、カバちゃん、ミッツマングローブ、マツコ・デラックスのようなキワモノまでが幅を利かせている。中でも辛口のマツコ・デラックスはトーク番組だけでなく、CMにも引っ張りだこだ。人気の秘密はただ単に毒を吐くだけでなく、誰もが内心では思っていることをズバッと代弁してくれるからだとも言われている。

今やオネエは世間からも受け入れられ、市民権を得た感がある。そのためか、人材不足なのかは分からないが、スーパーの店頭販売員(マネキン)にオネエが登場している光景に出くわした。見た目は完全な男。扱っていたのは、サンスターの歯ブラシで、「この歯ブラシ見て、見て。とってもカワイイでしょ」とオネエ言葉で勧めてくる。これが意外と反応がいい。思わず足を止める人もいて、人だかりが出てきた。マネキンの仕事は売ってなんぼ。それがオネエであろうが評価は数字がする。

買い物客をすごく楽しませるマネキンだったので、スーパーが派遣会社に「次回もお願いします」とリクエストを出したほどだ。

実は、ホールでもオネエは働いている。あるホールでは採用した正社員とアルバイトがオネエだったケースがある。正社員は5年、アルバイトは2年あまりそのホールで働いていた。

面接では男を装っていたが、職場にも慣れるとだんだん地金が出てきた。仕事で失敗して叱ると「いや~ん」とオネエ言葉が出るようになった。

採用した以上、オネエという理由でクビにはできない。そのうち、接客でもオネエ言葉が普通に出るようになったのだが、大当たりしたお客さんには「わ~おめでとう。良かったじゃない」と逆にフレンドリーな接客が受けるようになった。

特にオネエ従業員はおばちゃん層にはすこぶる好評で、その従業員を探し出して、会話してから遊ぶほど。オネエ従業員目当てのファンも増えたほどだ。パチンコがエンターテインメント産業のように、お客さんを楽しませるオネエ従業員はある種のエンターテイナーともいえる。

事務所では「課長、昨日、お尻が痛くなることをしちゃったの」と下ネタも普通にポンポン飛び出すようになった。女子社員には接客でも厳しく注文をつけるようになり、社員間のいざこざはあったものの、お客さんの評判の方がよかった、というメリットの方が多かった。

ロボットのような作り笑いの従業員教育は、お客さんの方からすれば、嫌悪感の方が先立つ。オネエ大歓迎というぐらいの発想がパチンコホールには必要だと思う。

このエントリーをはてなブックマークに追加