一般社員には名刺を支給しないホール企業の非常識

一般社員には名刺を支給しないホール企業の非常識

筆者はこれまで3つの会社でサラリーマンを経験した。最初の仕事は営業職で家庭を訪問していた。名刺がなければ、どこの馬の骨かも分からず仕事にならないので、名刺は必須アイテムだった。次の会社で釣り具業界誌の記者となり、そして、パチンコ業界誌へと転職する。

記者や編集部と印刷された名刺の効力は絶大で、肩書がないペーペーの記者でも、業界の重鎮に取材することができる。いわば、魔法の名刺でもある。

フリーランスのライターとして独立した今こそ、後ろ盾がないだけに、名刺の役割はより重要になって来る。

なぜ、名刺の話を持ち出したかというと、ホール企業の多くが正社員にも関わらず、一般社員には名刺を支給しないケースが多いからだ。業界常識では主任以上の役職者になって初めて名刺が支給されることが業界水準のようだ。

一般社員に名刺を支給しない理由は単純明快だ。

ホールスタッフの仕事では、名刺交換する場面がないからだ。役職者になって業者対応などの仕事も派生して来るが、それまでは名刺の必要がないからだ。

業界大手のD社の場合はちょっと違う。

名刺が支給されるのはアシスタント・マネージャー以上で、一般社員が必要になったら無記名の名刺にテプラで名前を貼って使う、という。名刺がないよりはましかもしれないが、子供だましのような名刺だ。

大学を卒業してホール企業に入社、大学の同期が集まって飲み会をした時に、一般社員では名刺交換ができない、ということになる。これはちょっと寂しい。この時に、ないよりましとはいえ、テプラを貼った名刺を渡せるか、ということだ。

「うちでは4~5年前から一般社員にも名刺を支給しています。それは、社員としての自覚をもってもらうためです」と話すのは4店舗を運営するホールの課長だ。これは帰属意識を持たせる社員教育の一環でもある。

また、別の中小ホールでも一般社員から名刺を支給している。

「会社から名刺を支給されると、嬉しいものです。アルバイトとは違うんだ、という自覚を持って欲しいからです。名刺には共有のメアドではなく、個人のメアドを印刷しています。ドメインを取っているので、人数がいくら増えても料金は変わりません」

ホールで一般社員に名刺を支給しないのは、必要性と手間と経費の問題だ。

今は、パソコンを使えば、ホールの事務所でも簡単に名刺を作成することはできる。10枚単位ぐらいで印刷できるのでコストもさほどかからない。

一般社員からでも名刺を支給することで、帰属意識を高めることのほうが重要だと思う。

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