中古機活用で資産をオフバランス化して赤字が一掃

中古機活用で資産をオフバランス化して赤字が一掃

大手ホール企業が窮地に立ったのは今から4年ほど前だ。トップの不祥事、震災対応の批判などで企業イメージも失墜した。地獄を見るとはこのことだった。並みの企業ならこのまま崩壊したかも知れないが、借入額も莫大なだけに金融機関もこのまま見捨てることはできなかった。

不採算店舗を30店舗ほど処分しながら、最大の危機を乗り越えて、今では赤字店舗が一掃された、ともいわれている。

赤字店舗がなくなるまでここ5年ほど、一番抑えたのが新台コストだった。通常のホールなら年間、総台数が1回転するほど機械を入れ替えるが、その半分も入れ替えていない。メイン機種以外はすべて中古機で回した。中古機活用によって、資産のオフバランス化を実行していった。

オフバランス化とは貸借対照表(バランスシート)から資産をオフにすること。つまりバランスシートの資産から切り離すことを指す。

資産をバランスシートから切り離し、資産を圧縮すると、より少ない元手で利益を上げることになる。それによって経営効率が高まり、総資産利益率(ROA)などの財務指標が改善される。

オフバランス化により、資金調達のための決算書もきれいに改善されたため、金融機関の協力を得やすくなったことが大きい。

機械代の他にも広告宣伝費もムダと思われるものは全てカットして行った。稼働も追わない代わりに、無理しておカネを使わなくしていった。その分を金融機関の返済に回した。

黒字化に転換できた理由の一つに首都圏の駅前立地店舗を多数所有する中で、特にスロットが強いことが挙げられる。この時に利益貢献したのが中古機だったことはいうまでもない。

本当に必要な新台は買っていたとはいえ、大部分を中古機で回した結果が、黒字化へつながっていった。

ということは、ホールがこれまでどれだけ、ムダな新台を買わされてきたか、ということだ。ムダな機械代を大幅に抑えることでホールが再生することを実証してみせた。

新台を入れなければ「競合店にお客さんを取られる」という強迫概念を捨て、勇気を持ってムダな買い物をしないようにすれば、業界の未来も決して暗くはない。

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