採用ブランディング

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学生には企業の中身が見えているのか?

学生の就職人気企業は、時代の変化と共に、さまざまな変遷を見せました。
過去の人気企業を分析すると、人気企業トップ10が5年後もランクインできた確率は52%、約半数はランク外に消えていっている。
10年後もランクインできた確率は28%で7割以上が消えていっています。

また、業績面から分析を行うと、この就職人気企業ランキングは、業績・財務を良く見て、市場が認める企業を選んでいるわけでない。
選ばれた人気企業は短期的に業績を伸ばすが、それは大幅なものではなく、中期的業績は芳しくない事が多い。

ようするに、学生の選ぶ人気企業は財務やビジネスモデルを探るのではなく、流行企業に人気投票しているにすぎない。
学生は従業員や株主としてではなく、顧客として企業を選んでいる。

つまり、学生はあまり企業の本質を見ずに、広告やイメージなどから選んでいる。
ただし、そういう意味で認知度の高い企業なので、ランクインした直後の数年は、ある程度業績が上がる。
しかし、ランクインした時点で業績的にはかなりピークに近づいているため、中期的には業績が伸び悩むのです。

「一過性ではない本当の企業の力」を企業は学生に見せる力をつけなくてはいけない。

採用のための広告を大量に出稿するという短期的戦略ではなく、本質的な企業価値向上につながる広告を出していかなくてはいけない。
それには、「顧客・従業員・株主」の三つの観点から、良い企業としての評価を得られるように作っていく必要があります。

また、それをブランドとして構築するには、採用活動という形での情報伝達に留まらず、日常的に世間に対してのPR活動を行い、自社の顧客向けにSP活動を実施し、ステークホルダーに対してIR活動を実施するのです。
一貫性のある企業力を各方面にアピールすることで、本当の意味での採用ブランドの向上を可能とするのです。

とは言え、負のイメージの強い不人気業種の場合、その方法は難しいと言えます。
その場合には、自社の独自性を追求する戦略が有効となります。
あえて業界イメージと採用ブランドとの関連性を切り離し、自社の強みのポイントにスポットを当てて訴求するのです。

高い収益性であったり、成長率であったり、革新的な組織戦略であったりをアピールして、魅力的な職場としての採用ブランドを育成していくのです。
例えば「増収増益企業」や「無借金の優良財務企業」などの強調や「女性の働きやすい職場」等の革新的な人事施策アピールなどの方法。

採用ブランドを高める方法はたくさんありますが、ポイントとなるのは、その活動は人事部や採用担当だけの活動では、採用ブランドは強化されず、全ての企業活動が一致して連動することで高まってまいります。
つまり、採用ブランドの構築は長いスパンでの活動となり、一貫性が重要なのです。
一旦、成功のスパイラルに突入すれば、優秀な人材が採用でき、その人材が実力を発揮することで業績が向上し、企業の評判が上がり、採用ブランドが作られるのです。

これからの人事部は、採用を軸とした企業のブランドマネージャーを目指し、全社の事業戦略に積極的に関与していかなくてはいけないのです。

では!また。

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