人は育てるのか? 育つのか?

人は育てるのか? 育つのか?

強い組織を作るためには「人を育てる」ことは重要となります。
ただし、実は「人を育てる」ことに一生懸命な企業ほど、人が育っていないのです。

それは、そのような企業ではリーダー層の部下指導力が弱いと、安易にコーチング研修などを導入し座学でスキルを詰め込んでしまい、結果として身に付かず、何も変わらないというスパイラルに陥るからです。

人が育つためには自らでスキルの欠如に気付き、身につけたいという意欲を沸かせさせなくてはいけないのです。
また、身に付けたスキルを活かし高める機会がたくさんあることで、人は実践の中で成長するのです。

人を育てることに一生懸命となり、受講者自身は冷めた目で成長意欲もないまま、やらされ感を持って参加し、効果が出ないという企業は、実はとっても多いのです。

人を育てるのではなく「人が育つ」環境を作ることが大切なのです。

子育て論の中では、子どもの自立をサポートする際に大切なことは、「子どもの成長にしたがって、親は「保護者」から「親」へと成長しなければならない」と言われています。
これは「ヘルプ」から「サポート」へと役割を移し、子供の成長を支えていくということなのです。
これは、経営の現場でも応用できると思います。

また、子供の成長を促す際に、ほめることや叱ること、物やお金でつることは、人の役に立ちたいという願いを殺してしまうことになるとも言われています。

これは、ほめ言葉を行動を起こす動機づけにしてしまうと、子どもはほめてもらうために行動を起こすようになり、ほめてくれる人がいないところではやる気になれないからだそうです。
また、愛の証として、やたらと物を与えられた子どもは幸せになれませんとも言われています。
ある研究成果では、「危険なほめ方」を分析しており、それは、ほめる対象を相手の「能力」とするほめ方だそうです。
例えば、テストの結果がよい子どもに対し、「頭がいいね」と、その能力をほめるとします。すると、その子は、失敗をして自分の能力を疑われるようなことは、一切やりたがらなくなる傾向が強いそうです。
新しい問題にチャレンジしなくなり、解けそうな問題にしか手を出さなくなります。
そして、どこかで壁にぶち当たったときには、自分の能力を疑うようになり、自信とやる気を喪失していくのです。

しかし、相手の「能力」ではなく「努力」をほめるようにすると、結果は違ってきます。努力をほめられた子どもは、約9割が、新しいことにチャレンジすることを好んで、学べるチャンスを逃さなくなり、どんどん成長していきます。
つまり、能力をほめると子どもの知能は下がり、努力をほめるとこどもの知能は上がるのです。

部下育成においても、ルールはもちろん同じでしょう。

人が生きていくうえでもっとも大切な感情は「自己肯定感」です。
自己肯定感を育み、自主性をいかにしてもたせるかということが大切なのです。

最近の流行として「ほめて伸ばす」という論調が多く語られますが、ほめてもらうために行動を起こしてはいないでしょうか?

では!また。

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