人材教育の理想と現実のジレンマ

人材教育の理想と現実のジレンマ

現場責任者の方に多いのですが、人材教育の理想について話を進めていくと、「理想を掲げても上手くいかない、理想だけでは飯は食えない」という結論になることがあります。
これは、その責任者の方が「理想は実現しなければいけないものである」という考えに固執してしまっていると言えます。

この方の本音は「出来もしないような理想を掲げている人を見ると、何バカなことを言っているんだろうと思っちゃうんですよ」となります。
理想は現実化させなければいけないと思い込んでいる人は、きっと多いのでしょう。

しかし、実は「理想」とは、生き方のベクトルを与えてくれるものであって、絶対に実現しなければいけないものではないのです。
つまり、理想とは、実現できないようなことを掲げるべきなのです。

では、理想と現実とはどう折り合いを付けていけば良いのかと言いますと、教育担当者は徹底的に理想を追い求め、現場担当者は徹底して現実を押し進めるのです。
ただし、これでは平行線ですので、共に議論を戦わせるのです、時には激しい口論になるかもしれませんが、これが起きないと何も変化は生まれないのです。

実現できないくらい高い理想を掲げ、理想は生き方のベクトルを与えてくれるものと考えて、理想と現実との折り合いの付け方として「自分達が出来る範囲で現実を理想の方向ににじり寄らせる」事を考えて、それに取り組めばいいのです。

これだけで、理想としての役割は充分果たしてくれていると思いますし、現実も理想に近づいていくわけです。
理想は自分達を成長させ、現実を少しずつ変えてくれるものなのです。

しかし、そうは言うものの、高い理想を挙げて現実が近づいているとは言え、実感が無ければ、モチベーションは維持できないことでしょう。
やはり人間は達成感というものが無いとやりがいを見いだせないものです。

では、高い理想を挙げながらも、その理想に近付いている実感を得る方法ですが、これは、理想の他に、その理想をブレイクダウンした「具体的で達成可能な目標」を作っていくのです。
そして、その目標をこまめにクリアしながら、日々の達成感を味わい、そして次の目標に向かって進んで行く力を得ていくのです。

理想と目標は、車の両輪です。

目先の目標だけですと、行き先がぶれて迷走しますが、理想だけでも、具体的な行動が見えず、身動きが取れなくなります。
理想は大事だけれど、それと同じくらい、具体的で実現可能な目標も大事です。

どちらか片方に偏らず、理想と目標を両方立て、その上で、目標を実現するためにどのように行動すれば良いのかを、しっかり考えて行くことで、実現できないくらい高い理想に一歩一歩近づいて行くのです。

そうすることで、毎日、充実感を得ながら、高い理想に向かって日々生きていくことが出来るようになるでしょう。

では!また。

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