俺のフレンチの坂本社長が、もしも「俺のパチンコ」を作ったら…

俺のフレンチの坂本社長が、もしも「俺のパチンコ」を作ったら…

供給される遊技機は全国共通。他店と同じことをしていても差別化にはならないのに、パチンコ業界ほど横並びを好む業界も珍しい。その典型例が遊技機の買い方ともいえる。

ライバル店が買うから自店も同じ遊技機を買う。それをライバル店が10台買うから自店も10台買う。ライバル店と同じことをしていれば安心するために、同質化することを好みたがる。
しかし、それではライバル店との差別化は図れることもなく、地域三番手の店はいつまで経っても二番店、一番店になることはない。

そういう意味ではパチンコ業界は既成概念に囚われ過ぎているともいえる。もっとも許可営業であるため、他店と違うことをやっていると目立ってしまい、ライバル店から警察へチクられるのが、パチンコ業界の歴史でもある。

かといって、ライバル店と同じことをしては、業績アップは望めない。
業界の規制概念を打ち破って成功した人物の一人がブックオフの坂本孝社長だ。
中古本は目利きが必要とされる業界だった。本に希少性があるとか、帯が付いているとか、著者のサインがあるかと。

しかし、素人で始めたブックオフには目利きは存在せず、本がきれいかきれいじゃないかで、ブックオフ独自の価値基準、判断基準をつくろうと考えた。その1つが、仮に定価1000円のきれいな本を、100円で仕入れて、500円で売るという基本だった。
希少本、絶版本など、スタッフが査定できない分かりにくい本は、「うちより神田の古本屋さんのほうが高く買い取ってもらえますよ」と言って断ったほどだ。ブックオフは、本の価値ではなく、きれいかどうかだけで価格を決める。それ以外のことは絶対にやらなかったので、フランチャイズ展開も容易に行えた。

ブックオフで成功した坂本社長が次に手掛けたのが、俺のフレンチだった。
門外漢の飲食業界へ参入するにあたり、坂本社長が拘ったのは、一流の料理人と高級食材をふんだんに使い、1万円もするようなフレンチを3000円ほどで提供した。それだけでも度肝を抜いたが、高級フレンチを立ち飲みで食べさせるスタイルは、飲食業界に浸かっていたら思い浮かばない発想だ。

高い原価率を回転率でカバーする、という既成概念を打ち破るスタイルは、消費者にもすぐに支持されることになる。
その後俺のイタリアン、俺のスパニッシュ、俺の割烹、俺の焼き鳥、俺の焼肉、と次々の同様のスタイルで専門店をオープンさせていった。
業界人の発想では既成概念を打ち破ることはなかなか難しい。

坂本社長が俺のパチンコ店を作ったらどんな営業をするのだろうか? 

考えただけでもワクワクする。

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