問題社員発生!!経営者がしなくてはいけないこと

■面倒なエース社員
仕事ができて、やるべきことをやり、成果も出している。
しかし、周りのスタッフが怖がっていたり、会社に対する苦言ばかりでチームの機能が活かされないなどの影響が出ている。

そのようなエース社員の扱いに困る経営陣や管理者が実は多いのです。

なぜ、このようになってしまうのか?

「天上天下唯我独尊(てんじょうてんげゆいがどくそん)」という言葉があります。
この言葉は、釈迦が誕生した際に、その直後に七歩歩いて右手で天を指し、左手で地をさして「天上天下唯我独尊」と言ったという伝説から出てきたものです。

現代においては「自分が一番えらい」というような、うぬぼれの意味に誤用されていることが多いのですが、実は、本来の意味は、この世に個として存在する「我」より尊い存在はないということで、人間の尊厳をあらわしている言葉なのです。
つまり、言葉の使用方法としては「自分と意見の違う人がいても、天上天下唯我独尊の気持ちで理解し合えるよう努めたい」と使うべきなのです。

しかし、経営者が「傲慢」を感じるエース社員と言う方は、まさに誤用されている意味のような方になってしまっているのです。
どうやら、仕事のできる人の中には、やってきたことが認められ、自信をつけ、「自分が正しい」という頑なな思考パターンに入っている人がいるようなのです。
この場合、自分が正しく、会社のやり方がおかしいという理論をふりかざす社員になることが少なくありません。

この時に、経営者や管理者がやってはいけないことは「何も言わない」ということなのです。
結果を出しているエース社員に対しては「異議を申し辛い」言ってしまったら、辞められてしまうかもという恐怖があるからです。
だから「何も言わない」という選択肢をとりがちなのですが、これは大きなリスクを背負い込むことになります。

その「何も言わないリスク」とは、何も言わないことで、それが基準なのだと他のスタッフも含め認知されてしまうことなのです。
例えば、経営者のあなたは「エース社員」の報連相が、最近、適当になっていることに気が付き、少しムッとしました。
しかし、やっていることはやっているから波風を立てるよりは良いかと判断し「まっいいか」と受け流したとします。

そうすると、経営者の「まっいいか」はスタッフ全体にアッと言う間に伝わるのです。
つまり、それが会社の基準なのだと判断されてしまうのです。

エース社員に注意しなくてはいけないことを注意しないことで、そのエース社員がもたらす「負のエネルギー」に輪をかけて経営者が、更に「負のエネルギー」を発生させてしまうのです。
では、どのようにして、そのエース社員を正せば良いかと申しますと。

そのエース社員の立場に立って考えてみればよいのです。
単純にエース社員に感じた違和感を伝えようと、真っ直ぐにぶつかりすぎると、相手は決して聞く耳を持ちません。自信をつけてきて、自分が「正しい」と思っている人に真っ向勝負の否定は通用しません。
よって、否定するのではなく自尊心をくすぐる形で、これからうちの会社を伸ばすためにチームの動きを良くしたいと思っている。君は努力家だし、スキルも抜きんでているので、次は、チームの生産性を伸ばすやり方でステップアップして、この目標に向かって一緒にやってほしいんだけどどう思う?と投げかけるのです。

少し回りくどいようですが、一緒に頑張ってもらいたいと思っているのであれば、まずは相手に自分の考えをしっかり伝え、すんなり受け止めてもらうことを考えてほしいと思います。
優秀な成績をおさめられるほどのやる気はあるわけですから、本人がその気になれば、きっと成果が上がることでしょう。

■問題のある古株スタッフ
あなたの会社では、古株スタッフが優秀な若手スタッフをいじめているなんてことはありませんか?
いじめられている若手スタッフが会社を辞めてしまうことも往々にしてありますから看過できない問題です。

この場合の対処法も、傲慢なエース社員と同様に古株スタッフがどう考えているかに焦点を当てるべきなのです。
新人をいじめているように見える古株スタッフも、よくよく話を聞いてみると、実は、本人が会社の未来を見ていることがあります。
実は、会社や組織のために、若手社員を伸ばそうと頑張っている場合があります。

そうなると、古株スタッフのしていることを「いじめ」と捉えること自体が間違いかもしれません。
この場合、当の古株スタッフ自身に問題があるのではなく「やり方(伝え方・指導の仕方)」に問題があります。
ゆえに、行為自体の否定ではなく、やり方の修正を促します。

一方、自分の過去の経験に縛られている古株スタッフもいます。
「この若手が育ったら、自分のやることが無くなる」と思っているスタッフは、まさに典型です。
状況が変わってきているのに、以前からの自分のやり方に固執し、若手にも強要するようなスタッフも同じでしょう。

このようなスタッフへの対処法は「一緒に未来を考えてみる」のが効果的です。
たとえば「あなたはずっと〇○をやってきてくれたから、そういったスキルやノウハウを使って、どんなことができそうですか?」と未来志向の問いかけを投げかけてみるのです。

現在、人材マーケットは、史上最高の売り手市場となっています。
そんな中、逆説的になりますが、一番費用対効果が良いのは、既存のスタッフを辞めさせないことなのです。つまり、辞めてほしいと思うほどの問題が無いスタッフであれば、多少の懸念点があっても、新規採用者に比べれば業務への精通や理解を含めてハイパフォーマンスであることは間違いありません。
よって、去る者は追わずというスタンスでは募集費用も莫大に掛かりますし、新人が増えますので店舗オペレーションは低下し、そのあおりを受ける形で中堅スタッフの負担が増えて、退職を更に増長させるという負のスパイラルに陥ります。
採用コストが高騰する中、簡単に人を入れ替えていてはコストばかりかかり生産性は一向に上がりません。

では!また。

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