[経営者必見] リーダーシップ人材の見極め方

[経営者必見] リーダーシップ人材の見極め方

□リーダーシップの必要性
激動の時代である今日は、組織には「優れたリーダー」の存在は不可欠です。
そして、スタッフ全員が経営者のリーダーシップに従うのではなく、リーダーシップを発揮する「優れたリーダー」が組織内のあちらこちらで必要なのです。

多くの企業は「社員が自立的に動くこと」を奨励しています。
トップからの指示を待つことなく、ミドル層も一般社員も「自分の考えに基づき、行動を起こし、周囲の人に影響を与えていくこと」が求められているからです。
変化の激しい時代においては、部署や企業の枠を超えてネットワークを構築して、取り組まなければならない課題が山積みです。
そこで求められるのは、ボジションパワーの行使ではなく「真のリーダーシップで人や組織を動かすことができる人材」です。

□リーダーシップとは?
例えば、まだどこにも行く場所を決めていない集団が居り、その中に「山へ登ろう」と言い出した人が現れます。ただし、「山へ登ろう」と言っただけの人はリーダーではありません。

しかし、この人は身振り手振りで熱心に山の楽しさや魅力を語り、山へ行くことを皆へ働きかけた結果、そこにいる全員が山へ行きたいと盛り上がり、全員で山へ登ることが決まりました。
この段階ではじめて「山へ登ろう」と言い出した人は「リーダー」になります。
つまり、リーダーシップとはその人の熱意や人間的魅力、あるいは行動力や説得力等々を通じて複数の他者の意志を一つにまとめて皆を同じ方向へと向かわすことができることをいうのです。
また、そうした他者の意志をまとめて一つの方向へ導くことができる力を持つ人のことを「リーダーシップがある人」と言います。
決して「立場」だとか「役職」によって自動的に「リーダーシップがある人物」が生まれる訳ではないのです。

□リーダーシップは研修で身につくか?
リーダーシップスタイルは無数にありますが、リーダーシップというものを研修で学ぶことができるのでしょうか?
一般的に行われている階層別のリーダー研修では、課題設定、計画立案のやり方を学ぶほか、チームメンバーを動かすためのコーチングやコミュニケーションの研修が中心に行われています。
リーダーシップを発揮するときに、どのようにチームメンバーとコミュニケーションを取って勇気づけたり、メンバー同士助け合う関係をつくるか、といったところに主眼が置かれているのです。

こうした研修は、山登りをする前に「山登りの基礎知識」と「山でのコミュニケーション術」を身につけるという意味ではとても効果的です。
また、山登りを学ぶためには実際に山登りをして、振り返って学ぶ機会も重要です。
そこで最近では、実践型の研修を行い、実際に課題に取り組み、振り返ることでリーダーシップを開発するというアプローチが採られています。

そのアプローチの方法としては、リーダー個人の資質を改善する「個人の開発」と、実際に仕事をするチーム内に「リーダーシップ現象」が生まれるよう促進する「チームの開発」のふたつが存在します。
「個人の開発」とは、リーダー個人が自分の仕事や職場を振り返りながら、自分の強み、弱みや課題などに気づき、リーダーとしての資質を獲得していくというアプローチです。
よく行われているのは、対象者を上司、部下、同僚、顧客などの関係者が多面的に評価する「360度評価」です。
「360度評価」は人事考課における評価となっている場合もありますが、こうした他者からのフィードバックの機会を通じて、リーダーとして自分を振り返ることが求められます。

それに対して「チームの開発」は、「リーダー個人」に焦点化するのではなく「リーダーシップ現象を生み出したいチーム全員」を対象にして行われます。
こちらのアプローチでは、チームで与えられた課題に取り組み、その後、チームで何が起こったのかを振り返り、役割分担や意思決定が適切であったかを考えていくことが行われます。
多くの企業、組織で行われている「チームビルディング研修」などは、これにあたります。

□リーダーの選抜方法
企業にとって、リーダーとは和を尊ぶ人ではなく成果を出してくれる人。
経営者がリーダーを選抜する際の基準として、例えるならば、大型客船での家族旅行で難破し、救命ボートで避難するときに数艘の中から選ぶ漕ぎ手と思えばよいのです。

大型客船は座礁し沈没の危機にあります。甲板には数艘の救命ボートがあり、それぞれに漕ぎ手がついています。あなたは、どの救命ボートに乗りますか? 最愛の妻と娘をどの船に乗せますか?
この時に「このボートに命を託そう」と考えたボートの漕ぎ手が、あなたが最も信頼するリーダーなのです。
なお、この状況下で選ぶ漕ぎ手と普段の仕事で選ぶリーダーは同じ人でしょうか?
平時であれば「こいつとは一緒に仕事をしたくない」と思う人でも、命のかかる状況では選択する人。実は、この人こそがあなたが評価する真のリーダーなのです。
その理由は、絶対に達成しなくてはいけない目標である「家族の命」が掛かっているからです。

穏やかな湖でのボート遊びであれば「楽しく過ごせる人」を漕ぎ手として選ぶでしょう。性格の良い、明るい人柄の人を選ぶことでしょう。時に自分に苦言を呈する気難しい人は選びたくないでしょう。
しかし、嵐の上での救助となれば漕ぎ手の性格が強引で自分と合わない人でも気にしないはずです。

このように私たちは命を守るためなら他の事は犠牲にしても良いと考えます。普段は苦手で近寄らないようにしていた人でも「判断力・決断力が信頼でき、やるべきことを躊躇せずできる人」であれば、その人のボートに乗りたいと思うのです。
つまり「あいつは良い奴」や「一生懸命で好感のもてる奴」という基準で選ぶリーダーは経営者の本心を表したものでは無いのです。

では!また。

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