掃除のおばちゃん戦力化作戦

秋田県の単独店で掃除一筋に20年間働いてきたおばちゃん(76)がいる。時給は1000円でこの20年間据え置かれたままだった。

おばちゃんは思い切って店長に「時給を上げてもらえないか」と意を決して申し出た。

店長は時給のことは頭の片隅にはあったが、おばちゃんから言われてハッとした。掃除係も1年も持たずに辞めて行くおばちゃんたちが多い中、掃除リーダーとして指導もしながら20年も続けてくれていた。

店長の判断では決められないので、オーナーに相談した。

オーナーの決断は早かった。

時給は1500円に上がった。

逆におばちゃんにオーナーは、今まで賃上げしなかったことを詫びた。

おばちゃんは「死ぬまで働きます。やっぱり社長についてきてよかったです」と感謝の言葉が出た。

なぜ、掃除のおばちゃんの時給を上げることに店長が気づかなかったか、というと店長も今の役職になって20年。この間、年俸650万円は据え置かれたままだったからだ。

大手ホールでも減収減益時代である。業績を上げられるどころか、業績は下がる一方で自分の給料さえ上げて欲しいと言える状況でもなかった。だから掃除のおばちゃんまで気が回らなかった、というのが本当のところだ。

掃除のおばちゃんは、ホールによっては「クリーンスタッフ」と呼ばれ、正社員雇用しているケースもある。

これは岩手県のホールのだが、田舎の地元採用なのでお客さんの名前や家族構成、どこで働いているかまで頭に入っている。正社員以上に知り尽くしている。

最初は掃除のみで入ったが、スタッフが人手不足の時にインカムを付けてランプ対応をするようになった。客にすればホールスタッフだろうが掃除のおばちゃんだろうが、1分1秒でも早く対応してくれればいい。

ましてや、高齢者は掃除のおばちゃんの方が馴染みやすいし、話もしやすい。

ホールで一般景品のセールスをした場合、おばちゃんたちは一番の戦力になったりする。玉を出している年配客に声を掛けて景品を勧めるとこれが、社員以上に一般景品が売れたりする。

会員獲得もお手の物だ。おばちゃんたちが声を掛けると安心感があるのか、すんなりと入会してくれる。

人手不足のヤマト運輸は配達助手で夜の部(夕方5時から夜9時)が1400円の高額時給を提示している。

パチンコ店の時給の優位性はもはや薄れる一方だ。

人材不足の解消に中年のおばちゃんを掃除スタッフとして採用して、ホールの戦力に育てる方法もある。

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